キリンビールは3月13日、「キリンビール 国産ウイスキー戦略発表会」を開催した。
同社の2022年の国産ウイスキーの販売実績は約40億円、前年比57%の大幅増となったが、堀口社長は2022年を振り返り「『陸』は4月にリニューアルし富士御殿場蒸溜所の特長を活かした中味でお客様から評価を獲得、『富士』は6月に『シングルブレンデッド』を新発売し、輸出国も着実に増やし土台づくりを行った」と説明、2023年の事業戦略を「国産ウイスキーへの注力」と「富士の海外展開の加速」として、特に海外展開については「ジャパニーズウイスキーの定義化による本物への信頼感強化、国の輸出重点項目指定による官民一体の成長推進策、ウイスキーの輸出金額の成長などにより、国産ウイスキーの海外輸出にとっては追い風となる。
2023年は『富士』ブランドの海外展開を加速、特に米国、欧州での輸出拡大に注力し、2030年の売上を2021年比10倍の水準(40億円)を目指し、2023年の販売計画を43億円、前年比8%増とする」とした。
2023年の「キリンウイスキー 陸」はパッケージをリニューアル、2月製造品から順次切り替えており、「50年前から富士の麓で追い求めてきた理想のウイスキーであること」を、新しい広告の展開とともに50万人規模のサンプリングなど飲用体験拡大に取り組む。「ジャパニーズウイスキー富士」はここ3年間で約10倍に成長、5月16日には、多彩なモルト原酒が織りなす、果実味あふれる芳醇な味わいの「キリン シングルモルト ジャパニーズウイスキー富士」(46% 税込み6600円)を発売。
同23日には富士御殿場蒸溜所50周年を記念、1973年の操業当時のモルト原酒をはじめ、1970~2010年代の各世代のモルト原酒を使用した「キリン シングルモルト ジャパニーズウイスキー 富士50th Anniversary Edition」(52%、同2万1780円)を3000本の限定で発売する。
富士御殿場蒸溜所は1973年に完成し製造を開始、富士の伏流水を使用、モルト、グレーンウイスキーの両方を製造し、仕込~ボトリングまで行う世界でも稀有な蒸溜所で2020年代には創業以来初の約80億円を投じて熟成庫能力の増強、発酵・蒸留設備の・・・
サントリーは4月4日、〝これからの時代のビール〟「サントリー生ビール」を新発売した。
3月28日には東京(サントリー取締役常務執行役員・西田英一郎ビールカンパニー社長、ビールカンパニーマーケテイング本部・竹内彩恵子氏、同商品開発研究部・水口伊玖磨氏)と大阪(サントリー執行役員・ビールカンパニーマーケティング本部長・田中嗣浩氏、同マーケティング本部 イノベーション部・宿谷啓人氏、同・京都ビール工場 醸造部門・浅野翔氏)で発表会を開催した。
サントリー・ビールカンパニーでは2023年、「ビールカテゴリー『ザ・プレミアム・モルツ』『同〈香る〉エール』『パーフェクトサントリービール』『ビアボール』にマーケティング投資を集中する。新商品は一昨年創設した〝固定概念・開発手法にとらわれず新しいことに挑戦し続ける〟、イノベーション部の「ビアボール」に次ぐ第2弾でビール市場の真の活性化を図る」(田中嗣浩マーケテイング本部長)。
同社では、近年のライフスタイルや価値観が変化する中、〝これからの時代のビール〟を目指し、お客様の飲用実態やマインドを、コミュニティサイトに入り込んでの発掘、暮らしに密着したビールに対するニーズ、ビール愛飲家との徹底議論を通じて調査、「これからの時代の・・・
アサヒビールは、RTDの新価値創造に向けた新たな取り組み「Asahi RTD INNOVATION 2025」を開始。お客様の情緒的価値に基づいた新ブランドやフルオープン缶技術を活用した新ブランドを展開し、2025年までにRTD事業売上600億円、2022年比1・5倍以上を目指す。
新たな取り組みでは、価値観の多様化によりさらに変化したお客様のニーズに対応、第1弾として4つの新ブランド「アサヒ GINON(ジノン)」「アサヒグレフルマニア」「アサヒ まろハイ」「アサヒ 横丁ダルマサワー」を、それぞれ数量限定で発売する。それぞれのブランドはエリア限定で先行発売し、「本当にお客様のニーズに応えられているのか」を見極め、全国発売を目指す。
「アサヒ GINON」は「同 レモン」「同 グレープフルーツ」(2品とも7% 350㎖缶、純アルコール量19・6g、税別希望小売価格153円、500㎖缶、同28g、同208円)は3月22日から東北エリア(青森、岩手、宮城、秋田、山形、福島)で発売した。レモンピールやレモングラスなどの柑橘の果皮を漬け込んで蒸留し、香味付けをしたアサヒビール特製のジンを使用、果実由来の爽やかな風味を引き立たせており、レモンやグレープフルーツ本来のおいしさが楽しめる。
「同 グレフルマニア」は、3種(「スイート」アルコール度数3%、純アルコール量8・4g、「オリジナル」同5%、同14g、「ソルティ」同7%、同19・6g)を4月11日、九州エリア7県で発売する。3品とも350㎖缶、同156円。グレープフルーツを果皮ごとじっくり漬け込み減圧蒸留する「旬果仕込み」により、みずみずしくて果実感のある香りを実現した。
種子島産さとうきび糖を一部使用し蜜のような甘さが楽しめる「スイート」、乳酸菌で発酵させたグレープフルーツを一部使用し、白ワインのような芳醇な味わいが楽しめる「オリジナル」、シチリア島の岩塩を一部使用しまろやかな塩味が楽しめる「ソルティ」。
「まろハイ レモンチューハイ」(5%、同14g、350㎖缶、同156円)は6月6日、中国・四国エリア(鳥取、島根、岡山、広島、山口、徳島、香川、愛媛、高知)で発売する。料理のコクを深め、風味を豊かにするみりんを使用することで、・・・
サントリーは3月9日、ワイン事業のサステナビリティ活動方針説明会を開催、イタリア最大のワイン生産協同組合「カヴィロ社」とサステナビリテイ活動の包括連携協定締結を発表、来日しているカヴィロ社代表のカルロ ダルモンテ氏とサントリーワインカンパニー・吉雄敬子社長が協定書に署名、「相互に有する知・ノウハウの融合・活用によりSDGsの各分野に連携して取り組み、持続可能なワイン市場の発展への貢献」を目指す。
冒頭、サントリー・吉雄氏は「2022年のワインカンパニー売上高が434億円、前年比110%、無添加ブランドの同103%、ノンアルワイン市場創出(8・4L換算で90万ケース)、タヴェルネッロオルガニコの前年比121%、FROM FARMの148%などを主な成果」として挙げ、「サントリーワインの中長期事業方針を需要創造・ワイン文化の伝播、としてサステナビリティ推進活動強化、〝自然の恵みの結晶〟たるワインの魅力を伝えつづけ、2023年の国内合計売上高439億円、同101%」と説明。
サントリー日本ワイン事業のサステナビリティ活動では「気候変動への対応」「地域社会との共生」「自然環境・土壌保全」を直面する課題として、準絶滅危惧種の国蝶オオムラサキなど、登美の丘ワイナリーでは8目25科51種類の鳥類が確認されており里山環境の保全、生物多様性保護のため、〝鳥と共生するワイナリー〟に向けての活動を強化する。
カヴィログループは7州・27のワイナリー、1万2000人の組合員を擁し、ワインのほか付加価値製品(エタノール、酒石酸、天然色素、バイオマスエネルギー肥料)などの事業を展開、売上高580億円のうち廃棄物の再利用事業が200億円を占める。
カヴィロ社は2014年、提携農家でのオーガニックぶどう栽培を正式に開始、サントリーとの提携がス・・・
キリンビールは、3月23日、会員制生ビールサービス「キリン ホームタップ」のサービスアップデートの発表会を開催するとともに、中井貴一さん、天海祐希さんに加え、ジャニーズWESTの重岡大毅さんが出演する新CMを発表した。
「ホームタップ」はお客様に新たな飲用体験を提供するため2021年3月に本格始動、会員からは「自宅で本格的な生ビールを楽しめるのが魅力」「さまざまなビールが選べるのが楽しい」「泡がクリーミーでおいしい」などと好評。
この日の発表会では執行役員マーケティング本部事業創造部長の山田雄一氏が、「22年にはホームタップ非会員のお客様約1万人と接点を持ち、ホームタップに関する様々なご意見を頂き、「生ビールサーバーから注がれるおいしさを一度実感したい」「気軽にまずは試してみたい」「大きさや置き場を確認したい」などの声が多数寄せられた。
当社の定量調査(2022年6月調査‥N数・241)でも、ホームタップに関心のあるお客様の7割が「お試しプランに興味がある」という結果となり、「契約前に気軽に・手軽に体験したい」というニーズが高いことがわかり、今回、ホームタップを1ヶ月試した上で契約の継続が判断できる「夢の1ヶ月お試しプラン」を展開する。
さらにホームタップで取り扱うビールラインアップに、新たに木内酒造社(茨城県)の商品が加わることになり、他社のクラフトブルワリーの参画は、ヤッホーブルーイング社、Far Yeast Brewing社に次ぐ第3弾となる。お試・・・
白鶴酒造は、若手社員による商品開発プロジェクト「別鶴(べっかく)」の第2期メンバーによる新商品「別鶴 フクロウのうたたね」と「別鶴 ウミネコのひとやすみ」を、4月12日から直営店(白鶴酒造資料館、白鶴御影MUSE、いい白鶴ネットショップ)限定、各500本の数量限定で発売する。
同プロジェクト「別鶴」は、「新しいチャレンジをして、日本酒業界を盛り上げたい!」という熱い気持ちを持った若手社員らが経営層に提案し、2016年にスタートした、研究・醸造・営業など複数部署のメンバーで構成。「別鶴」には、「『白鶴』とは異なるタイプの商品をつくる」、「これまでにない別格のお酒をつくる」との想いが込められている。
第1期メンバーは「木漏れ日のムシメガネ」、「陽だまりのシュノーケル」、「黄昏のテレスコープ」は、2018年12月から2019年3月までクラウドファンディングで、20~30代を中心に661名からの支援が寄せられ(目標支援金額の530%を達成)、2019年6月に一般販売した。2021年8月には、小容量でより楽しみたいという声に応えて「そよ風のクローバー」、「お日様のしゃぼん玉」を発売した。
今回発売するのは、「ゆったりとした時間を楽しみながら、一口ごとに心を満たす」をコンセプトに、くつろぎの時間に寄り添う日本酒を目指して開発、3月15日には発表会を開催し、メンバーの平井猛博さん、下司友仁香さん、圍 彰吾さんらが「ひかり差し込む休日の昼下がりに、しずかに時が流れる一日の終わりに、香りや味わいが織りなす余韻とともに大切な時間をお楽しみください」などと語った。
理想とする深い余韻を引き出すために、それぞれのお酒のイメージに合う酵母を2種類厳選し、「生もと造り」を採用することで複雑な香りと味わ・・・
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サントリーは、1923年、創業者の鳥井信治郎が「日本で〝本格・本物〟のウイスキーをつくりたい」と、1923年に「山崎蒸溜所」の建設に着手してから100周年を迎えた。
サントリーでは2月1日、山崎蒸溜所と東京・サントリーホールを結んで「サントリーウイスキー」のこれまでの100年とこれからの将来に向けた取り組みを発表。
サントリー㈱・鳥井信宏社長は創業者 鳥井信治郎に始まる「サントリーウイスキー」の100年を振り返りながら「信治郎によるヘルメスウイスキーからサントリーウイスキーへと、高みを目指す大転換・飛躍の原動力は、〝本格・本物=真 善 美〟を目指す起業家精神だった。
創業以来、『サントリーウイスキー』は〝美味品質〟を追求し続け、これからの100年に向けて山崎蒸溜所、白州蒸溜所の改修を行う」と語るとともに、「人と自然と響きあい、豊かな生活文化を創造し、〝人間の生命の輝き〟を体現し、さらなるウイスキー文化の発展と品質向上に取り組むことを約束します」と語った。
山崎蒸溜所・白州蒸溜所の改修工事は2024年にかけて100億円を投じ、さらなる品質向上を目指し仕込みや蒸溜工程だけでなく、原料にまで徹底的にこだわる〝原酒のつくりこみ〟(長期熟成に耐えられる、より品質の高いニューポットづくりを実現する)に挑戦する。
両蒸溜所では「フロアモルティング」(大麦をウイスキーの製造に必要な『麦芽』へと変化させる伝統的な製麦工程のひとつの方式)を導入。さらなる『美味品質』を目指す。山崎蒸溜所では「パイロットディスティラリー」という小規模蒸溜施設で、1968年からサントリーウイスキー全体の品質向上に向けた新たな技術開発・原酒のつくり・・・
キリンビバレッジ㈱は1月25日、「2023年事業方針発表会」を開催、吉村透留社長は、2022年を振り返り「既存飲料領域とヘルスサイエンス領域の両輪を回す戦略により注力する基盤ブランド『午後の紅茶』『生茶』およびプラズマ乳酸菌入り飲料は好調に推移、全社販売数量は2億104万箱、前年比98%となったが『午後の紅茶』無糖シリーズの11年連続伸長、『キリン iMUSE』500㎖ペットボトル3品の好調、新商品『同 朝の免疫ケア』でチルドカテゴリーに参入し好調に推移、大型ペット商品の過度な拡売抑制(アルカリイオンの水2Lの販売終了など)、継続した自動販売機の構造改革などの取り組みが収益改善に寄与した。
2023年も先行き不透明な市場環境が想定されるが、外出機会がさらに増加するなど、コロナによりシフトした家中消費が一服する一方、アフターコロナにおけるお客さまの『健康』に対する不安や予防ニーズはさらに拡大が想定され、〝お客さまの毎日に、おいしい健康を。〟をお客様との約束として、毎日の健康に貢献する強力なブランドポートフォリオの構築(基盤ブランド育成による再成長・ファンケルとの協業加速)、事業インフラの整備・確立(生産・SCMのコスト競争力強化・自動販売機チャネルの販売強化と新たな活用)により、2023年の販売数量2億540万箱、前年比102%、売上収益合計10%増、ヘルスサイエンス領域売上収益は前年比50%以上のプラス、プラズマ乳酸菌入り飲料販売目標1000万箱、同53%増を目指す」と語った。
執行役員・成清敬之マーケティング部長は2023年の市場について「健康ニーズに対応した商品の市場拡大が続いており、お客様は商品を購入する際、より〝価値〟を吟味するようになっており、〝心の豊かさ・心の健康〟を求める意識が高くなっている」との見方を示し、「キリンビバレッジの競争優位の核となる『健康』にフォーカスし、ヘルスサイエンス・・・
サッポロビールは1月31日、「2023年RTD事業方針」を発表、常務執行役員・佐藤 康マーケティング本部長は「〝新・定番食中酒の創造〟をテーマに商品戦略を強化、RTD市場に新しい『波』をつくり市場を再活性化。多彩なRTD市場に〝異彩〟を放つ、個性豊かなブランドポートフォリオを確立していく」として、「2023年のRTD販売計画を1443万4000ケース(250㎖×24本換算)前年比118%とする」と語った。
同本部長は2022年のRTD市場について、「新型コロナウイルスの影響で膨らんだ家庭内需要が一服、RTD市場はこれまでの成長一辺倒から15年ぶりの前年割れになったと見られるが、当社は『サッポロ 濃いめのレモンサワー』『同 男梅サワー』の主要ブランドへの集中戦略を展開、販売数量は前年比103%で総市場を上回った」と語り、「仙台工場で2023年10月から製造を開始、静岡工場と合わせた製造能力は2倍以上になり、AI活用による商品開発『新 N―Wing★(ニュー・ウイング・スター)』がスタートする」ことも説明した。
マーケティング本部ビール&RTD事業部長・武内亮人氏は2023年マーケテイング方針について、「新市場創造による『お酒』の新しい魅力・・・
アサヒ飲料は、2023年の事業方針を「100年ブランドや高付加価値商品の強化とお客さまのニーズを先取りした新規ブランドの育成」として、「三ツ矢」「カルピス」「ウイルキンソン」の100年ブランドを中心に、市場や社会の変化に適応した新しい価値や多様化するお客さまのニーズを捉え、「無糖」「炭酸」「健康」を軸にさらなる成長を目指す。
同社の2022年飲料販売数量は2億5800万箱。前年比102・9%。2023年は2億6720万箱、同103・6%の販売を計画している。
「無糖」領域の新たなチャレンジとして、緑茶の新ブランド「颯(そう)」を4月4日から発売する。開発期間2年、1万2000名のお客さまの声から生まれた、日本最高位茶師十段の酢田恭行氏全面監修のもと、微発酵茶葉(萎凋(いちょう)緑茶)を一部使用し、一般的な緑茶とは異なる香り立ちを実現した新たな緑茶。
「炭酸」領域の「三ツ矢サイダー」は、商品の味わいやTVCMなどを通じて「爽やかさ」「すがすがしさ」を伝え、ブランドパーパス「Move your heart.」のさらなる理解と共感を図る。国産果実を使用し地域の農家を応援する「三ツ矢 日本くだものがたり」シリーズや、「特濃」シリーズ、「クラフト」シリーズなど高果汁・高付加価値型の商品を強化する。
「ウィルキンソン」ブランドは、〝炭酸水№1〟〝刺激強めの本格炭酸水〟であること、無糖炭酸の健康価値をより訴求し、強固なブランド構築に向けた活動を強化する。「ウィルキンソン タンサン」「同 タンサンレモン」は4年ぶりにパッケージをリニューアル、ブランド鮮度の向上を図る。発売2年目を迎える「#sober」シリーズは、若年層のソバーキュリアス嗜好への対応を強化する。
「健康」領域では、睡眠の質(眠りの深さ)を高め、腸内環境の改善に役立つ機能が報告されたガセリ菌CP2305株が配合された「届く深さの乳酸菌W(ダブル)」などを中心とした機能性表示食品・・・
アサヒグループジャパン㈱は、アサヒビール新社長に専務取締役兼専務執行役員・マーケティング本部長の松山一雄氏が3月16日付けで就任、塩澤賢一社長は取締役会長に就任する。
また、ニッカウヰスキーは3月13日付けで、アサヒビール取締役兼執行役員 企画・支援本部長の爲定一智氏が新社長に就任、岸本健利社長は退任し顧問に就任する。
松山氏は東京都出身、62歳。1983年3月、青山学院大学卒業、鹿島建設㈱入社、1987年㈱サトーを経て1991年9月ノースウエスタン大学ケロッグ経営大学院(MBA)、P&Gファーイーストインク(現P&Gジャパン)、チバビジョン㈱(現日本アルコン)、サトーホールディングス㈱を経て2011年10月同社代表取締役社長兼CEO、2018年3月、同社を退任、同年8月アサヒグループホールディングス顧問、同年9月専務取締役兼専務執行役員 マーケティング&セールス統括本部長、2019年3月、専務取締役兼専務執行役員マーケティング本部・・・
サントリー食品インターナショナルとアサヒ飲料は、2023年5月1日出荷分から一部商品の価格改定を実施する。
両社は昨年10月、製造原価の大幅な悪化に伴い、国内商品の価格改定を実施したが、その後もコストの上昇が続き、物流費の上昇も続いており、引き続きお客さまに高品質で安全・安心な商品を安定的に供給するため、事業全体でコスト削減や生産性向上など企業努力に取り組んできたが、企業努力だけでコスト上昇分を吸収することは困難な状況となった、としている。
サントリー食品インターナショナルの対象商品は国内における瓶・缶商品でメーカー希望小売価格は19%~22%アップ。
アサヒ飲料はPETボトル・リタ・・・
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2022年1~12月の日本酒の輸出金額は474億9200万円で13年連続の過去最高を記録、数量も約3万6000㎘で過去最高となった。
また、2022年の日本産酒類の輸出金額は約1329億円、前年比21.4%増で2021年に続いて1000億円を超えた。 最大の輸出金額はウイスキーの560億円、同21.5%増。清酒の輸出金額はウイスキーに次ぐもので、中国向けが最大の141.6億円で、同137・8%。
中国での日本酒は高級酒として若者や富裕層を中心に人気を集めている。中国に次ぐのはアメリカの約109億30000万円、香港の約71億1500万円でこの3ヶ国で全体の67.8%を占める。・・・
サントリーは1月12日、国内酒類事業2023年事業方針を発表、鳥井信宏社長は2022年の市場について「コロナ禍の消費者が行動制限を我慢できなくなり外出機会が増えて業務用市場が回復傾向を見せ、家庭用市場ではそれまでの反動が現れたが当社の酒類販売数量はビール類、RTD、ウイスキー類、ワイン、ノンアルのすべてで前年を上回り、全体では8%のプラスとなった」と説明。
2023年の事業戦略方針を「総合酒類企業として、お酒全体の消費ニーズ変化を捉え、『お酒の価値』を伝え届ける『価値戦略』を展開、お客様起点マーケティングのさらなる推進、次世代に向けての事業基盤の強化、ビールへの飽くなき挑戦、に取り組み、〝アルコール0・00%のお酒〟の文化創造を目指し、圧倒的美味の実現、ラインナップの拡充、ノンアル統合でのイベント等による接点拡大により、2026年の販売目標を2500万ケース(8・4L換算)として市場シェア50%を目指す。さらに〝自分好み(炭酸割り)〟の市場創造に向けて〝濃さや量を自由に楽しめる〟飲用スタイルを推進、
業務用・家庭用・コミュニケーションの三位一体で需要を創造。次世代に向けての事業基盤強化では、サントリーグループが持つ強みを世界中で活かし、RTDのグローバルリーディングカンパニーへ、2030年の販売目標を3000億円として、2023年の国内酒類販売数量を前年比105%とする』と語った。
また、ジャパニーズクラフトジン「ROKU」は世界60カ国で展開、2021年の販売数量は49万ケース(海外48万ケース、国内1・2万ケース、9・0L換算)で高価格帯カテゴリーで世界3位を占めている、と紹介するとともに、「ビールへの飽くなき挑戦」を重ねて強調した。
サントリー・ビールカンパニーの西田英一郎社長は、「2022年のビール計販売数量は前年比105%、業務用の瓶・樽は148%(19年比約6割)。『パーフェクトサントリービール』は10月のリニューアルもあり、販売数量は前年比154%、2022年末時点での取り扱い飲食店数は・・・
キリンビールは、「2023年もぶれることなく『ブランドと人財を磨き上げる』をテーマに、『強固なブランド体系の構築』、『新たな成長エンジンの育成』を軸とした事業戦略を展開、企業価値の最大化を目指し、引き続きビール強化に注力、『一番搾り』を2年ぶりにリニューアルし日本のビールの本流への取り組みを推進。
クラフトビールはリニューアルした『スプリングバレー豊潤〈496〉』が牽引し、クラフトビール市場の創造に取り組む」、堀口秀樹社長は1月13日の2023年事業方針説明会でこう語り、2022年を振り返り「就任1年目は、一番搾りと本麒麟の継続的支持獲得とスプリングバレーの伸長でクラフトビールの市場拡大に貢献できた」とした。
同社の2022年ビール類販売数量は1億2100万ケース、前年比2.5%減と総市場を下回ったが、ビールカテゴリーは3.7%増、「一番搾り」ブランド計3.1%、「一番搾り」は11.5%増、クラフトビール「スプリングバレー」ブランド計は15.5%の大幅増となり、ビールカテゴリーは・・・
サッポロビールは、紙の使用量を大幅に削減した6缶パック資材「改良型6缶パック」と「エコハット」を使用した「サッポロ生ビール黒ラベルエコパック」を、2月と3月にスーパーマーケット「ライフ(首都圏)」でテスト販売を行う。
サッポログループでは昨年11月、サステナビリティ重点課題の全面見直しを発表。その最注力課題のひとつに、世界共通の喫緊の課題「脱炭素社会の実現」を掲げ、SBT認証レベルでのCO2排出削減目標に取り組んでいる。
その一環として、2050年までに循環型社会に対応した容器包装に100%変更していくことを目指し、今回、グループ傘下のサッポロビールでも次世代容器包装「ecoフレンドリー」プロジェクトを始動し、紙の使用量を大幅削減した環境配慮型の容器包装開発に取り組んでいる。
2月7日に発売した「ecoフレンドリー」シリーズ第1弾の「改良型6缶パック」は、缶蓋をロックさせる技術を採用しホールド性を付与することで、安全性も維持しながら、通常の350㎖の6缶パック資材(以下、従来品)と比較して、天面並びに側面の幅を短縮し、紙の使用量を約19.6%削減している。ビール類の350・500㎖用の6缶パック・・・
政府は新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけについて、5月8日、現在の「第2類」からインフルエンザと同等の「第5類」に引き下げることを決定、酒類業界では回復基調の業務用の進展に期待を寄せる。しかし、一昨年からあらゆるモノやサービスの値上げが今年に入っても続いており、消費者の節約意識は強く、新たな飲酒層の開拓、輸出への取り組みなどが課題となる。
日本酒造組合中央会によると、2022年1~12月の本格焼酎の課税移出数量は37万6317㎘、前年比100.5%と前年並みを確保。
昨年秋には一部大手メーカーの価格改定に伴う駆け込み需要もあったが、それは一部の有力銘柄に限られた。価格改定は今年も続き、麦焼酎のトップ三和酒類が3月から、雲海酒造がトップブランドのそば焼酎を3月から、麦と米焼酎を4月から、濵田酒造が3月から麦と米焼酎の価格改定を実施する。
価格改定は他の食品でも続いており、電気・ガスの値上げも家計に影響を与えている。
そうした環境の中の需要回復にどう取り組むか。昨年は3月下旬にコロナ禍の行動制限が緩和され、業務用市場が・・・
霧島酒造はこれまで、「焼酎粕は宝」との想いのもと、2006年には焼酎粕や芋くずなど、さつまいも由来の副産物をバイオガスとしてリサイクルする施設を建設、2014年には「サツマイモ発電」と命名し、バイオガスによる発電事業を開始するなど、副産物を活用した取り組みを継続してきた。
2021年11月には、持続可能な焼酎造りを目指し、環境ビジョン「KIRISHIMA SATSUMAIMO CYCLE~さつまいもを、エネルギーに。~」を発表した。これは、さつまいもを中心とした自然の恵みを有効利用することで、地域の人々にワクワクドキドキしてもらえる体験として還元し、循環しながら成長していくエネルギー有効利用の全体構想。
そして今回、「KIRISHIMA SATSUMAIMO CYCLE」で描くビジョンの実現に向けて、2030年度までのアクションプラン「霧島環境アクション2030」を策定し、1月19日発表した。
これは、2030年度までの工場・事務所のCO2排出量実質ゼロの実現に向けた施策を中心に、今後予定している具体施策を「気候変動対策」・「自然環境保全」の2つの軸でまとめたもの。
「気候変動対策」に向けた主な取り組みは、①2022年4月1日から、都城市内の焼酎メーカー2社からの焼酎粕の受け入れを開始。発生するバイオガスを有効利用している、②本社エリアにある焼酎粕リサイクルプラントで生成したバイオガスの利用先はこれまで、一部の工場だけに限られていたが、これまで利用できていなかった工場にもバイオガスボイラを設置したことで、生成したバイオガスの利用先が拡大した、③霧島酒造と㈱ニチレイロジグループ本社(東京)は、2022年9月27日から、持続可能な循環型社会の形成を目的として、霧島酒造が注力する焼酎製造副産物のリサイクル活動の一部で協働運用を開始した。
ニチレイロジグループは、南九州地区を中心に、・・・
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2022年の国内ビール類販売数量は前年比2%のプラスで18年ぶりに前年を上回った。コロナ禍の行動制限緩和に伴い、業務用市場が上向きで、アサヒビールはビール類の販売金額が5933億円、前年比110・1%となったほか、ビール類販売数量はサントリーが前年比105%、サッポロビールが同103・2%、と前年を上回ったが、キリンビールだけが同2・5%前年を下回った。
カテゴリー別ではビールが14%の大幅増となったが、発泡酒は4%、新ジャンルは7%減だった。
年が明けて各社は2023年の事業方針を発表、キリンビールがビール類販売目標を1億1950万箱、前年比1・3%減と見込むほか、アサヒビールは販売金額で6119億円、同103・1%、サントリーは販売数量同102%、サッポロは前年並みを目標とし、4社とも2023年10月の酒税改正を見据えてビールカテゴリーに力を注ぐ。
キリンビールはフラッグシップブランドの「一番搾り」をリニューアルする。「一番搾り」のリニューアルは2年振りで、今回は麦本来の澄んだうまみを最大限に引き出すことで、飲みやすく飲み飽きない味わいへ進化させ、2470万ケース(大びん換算)前年比8・9%増、(「一番搾り」ブランド計3080万ケース(同)10・9%増)の販売を目指す。
アサヒビールは2023年の酒税改正を機に、″ビール回帰の流れ″を加速させ、「スーパードライ」は、「ラグビーワールドカップ2023フランス大会」のオフィシャルビールとして専用デザイン缶やTVCMイベントなどを通じて〝気持ち高まる瞬間〟を創出、ブランド価値向上に取り組む。
「アサヒ生ビール」ブランドは「スーパードライ」に次ぐ第2の柱として取り組みを強化、2月14日から中びん500㎖と250㎖缶を通年で、「アサヒ生ビール黒生」の250㎖缶を発売。
サントリーは、昨年の「ザ・プレミアム・・・
アサヒビールは5日、「2023年事業方針説明会」を開催、塩澤賢一社長は2022年の酒類市場について「2022年はコロナに関する規制の解除、水際対策の緩和、旅行支援などもあり業務用市場の回復によりビール類市場は2004年以来18年ぶりに前年を上回ったと見られる。当社は『スーパードライ』のフルリニューアル、『生ジョッキ缶』の通年販売、『大生』の発売、『アサヒ生ビール』ブランドのラインアップ強化、樽生品質の向上に取り組み、ビール類の販売金額は5933億円、前年比110・1%となった。
1987年3月の発売以来、初めてリニューアルした『スーパードライ』の販売数量は同113・2%と好調に推移。2023年10月は、2026年のビール類の酒税一本化に向けた2回目のビール減税が実施され、新ジャンルは増税により発泡酒の税額と統一され、酒税が据え置きとなるRTDへの関心が高まる」として2023年の事業方針を「ビールの魅力向上と新たな価値の創造で"すべてのお客さまに、最高の明日を。"お届けする」として、2023年の取り組みについて「『スーパードライ』と『アサヒ生ビール』の2ブランドに注力、RTDでは飲用シーン、味わい、価格帯など多様化するお客さまニーズに対して既存商品のブランド強化に加えて新ブランドの発売を予定。
洋酒は『竹鶴』『余市』『宮城峡』のプレミアムレンジに注力、ワインは新ブランドの展開、エノテカとの連携による高付加価値ワインの幅広いラインアップを活かし、ワインの魅力を発信する」と語った。
また、サステナビリティの取り組みについては、「責任ある飲酒」(飲酒量レコーディングの展開、スマートドリンキングの推進、スマドリバー・・・
サッポロビールは10日、2023年事業方針を発表、野瀬裕之社長は2022年を振り返り、「新型コロナウイルスの影響は残ったが、行動制限の緩和により業務用市場は回復傾向を示し、2021年を上回ったが家庭用市場では2020年10月の酒税改正以来、新ジャンルからビールやRTDへのシフトが継続、2022年にはRTDが新ジャンルの市場規模を上回り、RTSをはじめとした新しいお酒の台頭も見られた」と指摘、
「当社はリアルイベントでのビール体験の創出やデジタルを活用しブランドのファンコミュニティー活性化などを通じたマーケティングを展開、ビール計売上高は前年比110%となり、新ジャンルとRTDカテゴリーでは主要ブランドへの集中戦略が奏功し、「サッポロ GOLD STAR」が同105%、「同 濃いめのレモンサワー」が同136%の高い伸びを記録、RTDカテゴリー全体でも同103%となった」。
2023年は『個性』と『物語』を競争軸としたビールの魅力化・プレミアム化を推進する独自のビールマーケテイングを強化、日本のビール市場をサッポロビールが牽引し、収益力強化・事業成長を目指す」とした。
また、「中期経営計画の策定に合わせサステナビリティ重点課題を全面的に見直し、新たな目標達成に向けた取り組みを推進、環境との調和、社会との共栄、人財の活躍によりすべての事業が提供する時間と空間で、人々と地球社会のWell-beingに貢献する」と語った。
常務執行役員・佐藤 康マーケティング本部長は2023年の市場について、「中長期的にビール・RTDは拡大、新ジャンルは縮小する」との見方を示し、「新市場創造への投資&アクションを強化、ビールの魅力化・プレミアム化を推進、『黒ラベル』ではリアルブランド体験コクンテンツ、外食接点(パーフェクト黒ラベル認定店)、銀座で「黒ラベル THE BAR」を、西日本初となる「THE BAR サテライト」を展開、家庭用・業務用連動の『丸くなるな、★星になれ。〝STAR POINT〟」キャンペーンを実施する。「ヱビス」ブランドは新・広告、新・リアル体験接点、新・商品ラインが一体となった独自の顧客接点戦略を推進。ブランド体験の・・・
宝ホールディングス㈱は、フランス・パリに醸造所を構え、100%フランス産原材料で仕込んだイノベーティブな清酒等(従来の和酒の領域を拡張する革新的なお酒)を製造・販売するスタートアップ企業・㈱WAKAZE(本社・山形県鶴岡市 稲川琢磨社長 以下、WAKAZE社)が実施した第三者割当増資10億円のうち5億円を引き受け出資した。
同社のスタートアップ企業への出資は今回が初めて。
宝ホールディングス・木村睦社長とWAKAZE社・稲川社長は1月11日、京都市内で記者会見、宝ホールディングス・木村睦社長は「WAKAZE社は〝日本酒を世界酒に〟をビジョンに掲げており、宝グループの事業ミッションのひとつ〝和酒・日本食文化を世界に〟と共鳴することから今回の出資および業務提携に向けた協議開始に至った」と説明。
「世界では近年、クラフトSAKE醸造所(マイクロブリュワリー)が増加しており、従来の清酒の枠に捉われない、その土地や食文化に合わせた〝イノベーティブなSAKE〟づくりが行われており、宝グループでも和酒を一層世界に浸透させるためには現地ニーズに合わせた和酒の領域を拡張・・・
サントリー食品インターナショナルは、JR東日本グループの東日本旅客鉄道㈱と、㈱JR東日本環境アクセスと協働し、鉄道利用時や駅ナカで排出されたペットボトルを回収して、新たなペットボトルに生まれ変わらせる「ボトルtoボトル」水平リサイクルを開始した(東京駅‥2022年12月5日~未定、大崎駅‥2022年12月16日~未定、川崎駅‥2022年11月7日~2023年3月31日)。今回はこの3駅に新たに開発したリサイクルステーションを設置し、分別排出・回収を促進させる。
JR東日本グループは、鉄道利用時や駅ナカから排出される廃棄物を減らし、それでも排出される廃棄物も再資源化して循環利用を目指している。今回、「ペットボトルを資源として循環させていくことで持続可能な社会の実現に貢献したい」という両社の思いが一致し、今回の取り組みとなった。
新たに開発したリサイクルステーションは、JR東日本グループとサントリーグループが協働し3駅に設置した。これは、分別を促す投入口の角度を工夫するなど、分別習慣への理解促進を目指したもの。
サントリーグループは、2012年に国内清涼飲料業界で初めてリサイクル素材100%のペットボトルを導入・・・
三和酒類は、適性飲酒すなわちお酒の適切な飲み方について多面的科学的アプローチをし、社会実装していくことを目的に、2022年7月21日、筑波大学、九州大学、大分大学の研究者と共同で「一般社団法人飲酒科学振興協会」(代表理事・松浦恵子大分大学医学部教授)を設立、12月22日、大分市内のレンブラントホテル大分で発足記念シンポジウム「ダイバーシティ(多様性)に調和する、新時代の飲酒のあり方を考える」を開催した。
同振興協会は、お酒の適切な飲み方に関してダイバーシティと関連した研究を行い、生活者が酒類飲料の有用性を認め、人とお酒が共にある健康で文化的な社会を実現し、真に持続性ある酒類文化の構築を目指す。
人と社会の多様性に調和し、人生の質を向上させる飲酒の様式を「やさしい酔い」の定義として大学の研究機関などを中心としたコンソーシアムによって、医学、工学、生物学、人文学など多角的なアプローチで、その普及と発展を目指し「やさしい酔い研究会」がスタート。
その取組として①酔いのデータベース構築〈お酒と知の探索〉=お酒の種類や量、翌日の気分などのビッグデータを解析し、あなただけの素敵な飲み方と「飲酒寿命」を導き出すAIアプリを開発する。また、古文書から最新情報まで飲酒文化を科学する。②体質検査と飲酒の行動変容=お酒の代謝体質は生まれたときから決まっており、体質の理解は、お酒への向き合い方に大きな影響を与える。体質が「わかる」だけでなく、お酒ライフが「かわる」ための方法を明らかにする。
③酔いの効能を証明〈ノミニケを科学する〉=飲み会のプラスとマイナスの効果を科学的に計測し、ストレスのない真に役立つ飲み会の在り方を明らかにし、なんとなく続けてきた飲み会に鋭く科学のメスを入れ、生活に効く「真・ノミニケーション」を開発する。
④多様性に調和する、これからのお酒=劇的に変化していく今日、お酒はその普遍的な価値を示し切れてはいない。人文学、社会科学、経済学の視点も加えて、現代人の新しいニーズを研究・・・
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アサヒグループホールディングスは、米国サンフランシスコに投資運用会社「Asahi Group Beverages&
Innovation,LLC」を設立し、スタートアップ投資ファンド「Asahi Group Beverages &Innovation Fund」の運営を、2023年1月から開始した。
米国のスタートアップ企業にマイノリティ出資することで、アサヒグループ中期経営方針で掲げた目指す事業ポートフォリオ、ビールを中心とした既存事業の基盤を活かした新規領域での成長を目指す。
スタートアップ投資ファンドAsahi Group Beverages&Innovation Fundは、低アルコール飲料やノンアルコールビールテイスト飲料、成人向け清涼飲料など、将来大きく成長する可能性のある魅力的なブランドや、新たな販売手法や製造手法に繋がるテクノロジーを持った米国のスタートアップ企業にマイノリティ出資を行う。米国のアルコールを含む飲料市場は、ハードセルツァーやエナジードリンクが大きく成長したように、新カテゴリーや新トレンドが生まれる、世界をリードする市場。
こうしたスタートアップ企業への出資や協業を通し、その企業が取り扱っている商品や・・・
サントリーは、輸入酒(ウイスキー・リキュール・スピリッツ・焼酎等)の生産者価格を、2023年3月1日出荷分から(一部商品を除く)、国産ワイン・輸入ワインの生産者価格を2023年4月1日出荷分から、それぞれ改定する。
輸入酒については、「穀物原料等の原材料、資材、輸送費およびFOB価格等が世界的に上昇しており、これらのコストアップの影響を企業努力だけで吸収することは極めて厳しい状況となっており、今後もお客様に高品質な商品を安定的に提供していくために、やむを得ず価格改定を実施する」としている。
輸入ウイスキーの主な対象品目は、「ジムビーム」(4Lペットを除く)、「メーカーズマーク」(メーカーズマーク46を除く)、「ラフロイグ」、「バランタイン」など。輸入リキュールは「ルジェ」、「カルーア」、「マリブ」など。輸入スピリッツは「ビーフィーター」、「サウザ」など。輸入焼酎は「鏡月Green」(鏡月サワーベース35度4Lペットを除く)。
ワインについては、「ワイン用ぶどう等の原材料、資材、輸送費、およびFOB価格等が世界的に上昇しており、・・・
日本酒「福寿」の神戸酒心館(神戸市・御影郷)は昨年12月、イギリスのTHE DRINKS BUSINESS社(世界最大級のドリンク業界(B2B)の出版物として、世界のビール、ワイン、スピリッツ業界の最新ニュースを提供している)が主催する「GREEN AWARDS 2022」(ドリンク業界における環境問題への認識を高める目的で、持続可能性と環境パフォーマンスの分野で先導的な役割を果たしている企業を表彰しており、
今年で13回目を迎える世界最大のプログラム)で、「The Renewable Energy Award(再生可能エネルギー賞)」を受賞、「福寿 純米酒 エコゼロ」が「Best Green Launch(ベスト グリーン ローンチ)」の表彰を受けた。
同社では2022年7月から100%再生可能エネルギー(Scope2)とカーボンニュートラルな都市ガス(Scope1)に転換し、世界で初めてカーボンゼロ(CO2排出量実質ゼロ)の酒造りを実現、2022年10月に世界初となるカーボンゼロの日本酒「福寿 純米酒 エコゼロ」を発売した。
同商品は、カーボンゼロの取り組み以外・・・
サントリーフラワーズ㈱は、花・野菜事業の商品開発・生産の拠点、「サントリーフラワーズ イノベーションフイールド」を新たに滋賀県東近江市に設立した。
サントリーフラワーズは2002年の会社設立以来、花苗・野菜苗の販売を中心に事業を拡大、現在は30以上の国と地域に展開している。今回新たに設立した拠点は、「新価値創造」「サステナビリティ経営」などをコンセプトに、さらなる商品開発・生産の強化を図るもの。
新拠点の敷地面積は約3万6000㎡、うち温室約8700㎡、圃場約1万2000㎡。主な生産品目は「サフィニア」「サンパラソル」「プリンセチア」など。
温度や湿度、日射量をモニタリングし、スマートフォンから遠隔で温室環境を管理できるシステムや、画像解析AIを搭載した挿し木ロボットなどを用い、商品開発・生産の効率を高めるほか、LEDを活用した温室を導入し、日照不足などの環境要因の影響を受けない・・・
キリンホールディングスは2019年、㈱ファンケルとの資本業務提携以来、さまざまな共同開発に取り組んできたが、キリンのパッケージイノベーション研究所(岡久正俊所長)は、環境保護に関する取り組みの一環としてファンケルと共同で、「キリン一番搾り生ビール」製造時の副産物の「ビール仕込粕」から抽出した「ヘミセルロース」を用いて、国内の化粧品業界として初めて化粧品包材を開発した。
石油由来の原料を使用せず、この植物由来のヘミセルロースを採用することで、二酸化炭素の発生を抑え、地球温暖化防止に貢献することができる。
ファンケルは環境に配慮し、パウダーファンデーションなどのコンパクトケースを繰り返し使用する製品には、レフィル(メイク品などの容器を捨てずに、容器物を使い終わった際の詰め替え用品)を販売して、コンパクトケースの再利用ができるようにしている。現在、このレフィルに使用している包材の材質・・・
霧島酒造は、2023年2月中の出荷をもって一部商品の販売を休止する。
2018年に初めて国内で確認された『サツマイモ基腐病』の拡大により一昨年、昨年とさつまいもの収穫量が減少。
同社では『サツマイモ基腐病』に対する専門部署を設けて生産農家への支援を行うなど、様々な努力を続けてきたが長引くさつまいもの収穫量減により、これまでの品質を維持しながら販売を続けることが難しい状況となり、お客様に安全で高品質な商品を提供し続けるため、やむを得ず一部商品の販売を休止することとなった」としている。
販売を休止するのは、「黒霧島」25度、900㎖紙パック、「同」20度、1・8L紙パック、「同」20度、900㎖紙パック、「白霧島」25度、1・8L紙パック、「同」同、900㎖紙パック、「同」同、720㎖瓶。
「黒霧島」20度、1・8L紙パック、「同」20度、900㎖紙パックは、北海道・本州・四国エリアでの販売を休止し、九州・・・
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2022年11月のビール類販売数量は、10月からの価格改定を控えた仮需の反動もあり、前年比92%となり、キリンは同92%、アサヒの販売金額は同93%、サントリーの販売数量は同98%、サッポロは93%。
キリンビールは9月~11月の累計販売数量は101%。11月のビールカテゴリーは前年比87%となったが9月からの3ヶ月では7%のプラスで、「一番搾り」は12%のプラスとなっている。11月の発泡酒は、同90%、9月からの3ヶ月では95%、新ジャンル計は11月98%、9月からの3ヶ月では101%。RTD計は9月からの3ヶ月で同99%となったが、「氷結」ブランド計は9月からの3ヶ月で10%増。
アサヒビールは11月のビール類計の販売金額が前年比93%だったが、1月からの累計では同112%、9~11月では同105%。「スーパードライ」の販売数量は11月は同93%、1月からの累計では同116%、9月からの3ヶ月では同111%。「アサヒスタイルフリー」の販売数量は11月5%減、9月からの3ヶ月では同97%。「クリアアサヒ」の販売数量は11月9%減、9月からの3ヶ月では6%減。
サントリーのビール類販売数量は前年・・・
アサヒグループホールディングスの2022年12月期第3四半期(2022年1月~9月)業績は、各地域の主力ブランドの販売数量の増加などにより、売上収益と事業利益が過去最高を更新。売上収益は業務用需要の回復が進み、「アサヒスーパードライ」や「Peroni Nastro Azzurro」などのグローバルブランド、豪州の「Great Northerm」など各地域のローカルブランドが好調に推移。価格改定効果も含め全事業が増収となり連結全体で前年比14・2%増の1兆8499億円となった。
事業利益は原材料の市況影響に加えエネルギーや物流費などコストアップの影響を受けたものの、価格改定を含めた増収効果により前年比14・6%増の1769億円。為替変動の影響も含め、第3四半期としては売上収益、事業利益は過去最高を更新した。
親会社の所有者に帰属する四半期利益は、前年の固定資産売却益の反動減や、日本のSCM再編に伴う減損損失の計上などにより営業利益が減益となったことが影響、前年比8・1%減の1145億円となった。一時的な特殊要因を控除した調整後親会社の所有者に帰属する四半期純利益は、前年比0・1%増の1248億円となり第3四半期で増益に転じた。
エリア別=日本では酒類、飲料、食品事業の「強み」のあるブランドに経営資源を投下するとともに、新たな価値提案などを通じて各事業のブランド価値向上を図り、日本全体での事業の枠を超えたシナジー創出のためのSCMの最適化やサステナビリティへの取り組み推進などにより、持続・・・
サントリー食品インターナショナルの2022年12月期第3四半期(2022年1~9月)は売上収益のさらなる成長を目指して攻め続け、グループは力強い成長を継続。年初から全セグメントでコアブランドへの集中活動により主要国で引き続きシェアを拡大した。
第3四半期は、全セグメントでの販売数量の増加に加え、海外における価格改定を含めたRGM(レベニューグロースマネジメント)が寄与し、連結売上収益は1兆814億円、前期比14・8%増(為替中立9・3%増)、営業利益は1150億円、同14・6%増(同7・5%増)、親会社の所有者に帰属する四半期純利益は680億円、同14・5%増(同8・8%増)。
日本事業=第2四半期以降の需要の回復が継続していることや好天の影響もあり清涼飲料市場は前年同期を上回ったものと見られ、同社の販売数量は前年同期を大きく上回り、第3四半期としては過去最高を達成、市場シェアを拡大。売上収益は4962億円、同4・5%増、セグメント利益は286億円、同20・8%減となった。
アジアパシフィック事業=清涼飲料事業および健康食品事業のコアブランド集中活動を継続。特にベトナムの力強い伸長が、事業を大きく牽引。売上収益は2636億円、同22・6%増(為替・・・
ミツカングループは11月25日、2022年度上期(2022年3月〜8月)業績発表会を開催、Mizkan Partners・高木 宏広報部長は、「2022年度上期のグループ合計売上高は1276億円、前年度比111・5%。日本+アジア事業が減収となったが、北米・欧州事業が為替の影響を除いても増収となりグループ合計売上高でも増収となった。
世界的には依然としてロシア・ウクライナ情勢を起因とするエネルギーや原材料費などの高騰、インフレ、米国の経済政策による円安など、事業を取り巻く環境は不透明な状況にあり、グループ合計売上高では増収となったが利益の確保については予断を許さない状況にある」と語った。
2022年度上期のエリア別売上高は、日本+アジア事業539億円、前年度比93・7%。家庭用売上高の減収に加えて、2022年度から国内売上高で収益認識に関する会計基準を適用していることもありトータルで減収となった。家庭用売上高は同9・7%減の419億円、業務用売上高は同3・9%増の103億円。
家庭用は内食需要の冷え込みやインフレに伴う家計の節約志向もあり減収となったが、業務用は行動制限の解除に伴う外食機会の増加により増収。国内セグメント別売上高は別表の通り。
北米事業(売上・・・
サッポロビールと日本アイ・ビー・エム㈱(東京・以下、日本IBM)は、2022年11月、RTD商品開発AIシステム「NーWing★(ニュー・ウイング・スター)」を、サッポロビールの開発システムとして本格実装させた。
サッポロビールはこの「NーWing★」を活用し、2023年夏以降にRTD基幹ブランドで新商品の開発を目指す。
これまでサッポロビールのRTD商品開発では、サプライヤーから得た原料情報を元に、過去のレシピを参照し、長年経験している開発者から情報収集も行なうなど、時間と労力をかけて試行錯誤を繰り返して取り組んできた。
今回のシステムは2021年11月からテスト運用を開始し、本格実装に向けて協議・検証を続けてきたが、このほど実装した「NーWing★」は、これまで商品化した約170商品で検討した配合(約1200種)や原料情報(約700種)を含むレシピを学習していて、新商品のコンセプトや必要な情報を入力すると、瞬時に目標とする配合の骨格を・・・
加藤産業の2022年9月期連結決算は、既存得意先を中心とした取引拡大、外食関連需要の回復もあったが、収益認識に関する会計基準の適用により営業収益1兆356億6400万円となり、営業利益は134億1300万円、経常利益は153億8700万円、親会社株主に帰属する当期純利益は固定資産売却益の影響もあり112億7600万円となった。
主力の常温流通事業の営業収益は・既存得意先との取引拡大はあったものの、収益認識に関する会計基準の適用により6564億8400万円、営業利益は114億600万円。原材料価格の高騰や円安等による仕入れ価格も含めた大幅なコストアップの懸念が強まる中、価格だけに頼らない価値の提供に向けた提案型営業の推進、仕入先との取組強化及び得意先との関係強化を図るとともに自社ブランド商品の開発・販売においてもブランド価値・商品価値の訴求に取り組んだ。
低温流通事業は社会環境や消費者行動の変化に対応した売り場や商品の提案を行い、売上拡大及び利益改善に努めるとともに、生産性向上によるコスト抑制に取り組み、営業収益は1086億8100万円となった。
酒類流通事業は、市場が健康志向に対応した機能性商品の需要拡大や価格と価値が伴った商品への消費移行が見られるなど低価格志向との二極が一層鮮明になる中、主要取引先との取組強化及び自販力・提案型営業の強化に取組み、新規得意先及び既存得意先との取引拡大に加えて外食需要の回復もあり、営業収益は2075億3500万円、営業利益は8億9800万円となった。
海外事業は、2020年10月に株式を取得したMerison (M) Sdn. Bhd、2021年7月に株式を取得したSong Ma Retail Co. Ltd. の連結化もあり、営業収益は595億7300万円となったが、新型コロ・・・
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